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★「アメリカ中間選挙分析 共和党は上院勝つも下院が負けて「ねじれ議会」。北丸分析では実質民主党勝利というけれど、個々をみると民主党はテキサスで「オローク氏がスターとして出るのでは」と期待されたが負けるなど、資金を大量集めたわりに伸び悩み感も…」【11/8 OKコージーアップ前嶋和弘】(若干書き起こしメモ)



アメリカ中間選挙~上院は共和党・下院は民主党


アメリカ中間選挙投開票が行われ、トランプ大統領と対立する野党・民主党が、下院で8年ぶりに多数派を奪還した。有権者は政権に厳しい審判を下したとも言えそうだ。なお、上院は共和党が多数派を維持した。


飯田)「党派対立が厳しくなる」とか、いろいろ言われていますが、前嶋さんはこの結果をどう思いますか?


前嶋)予想通りでしたし、波乱がなかったです。上院は共和党が固めて、下院は民主党が奪還することはみんな予想していました。トランプさんも少し前に「下院が負けても俺のせいじゃない」と言ったことがあるくらいですから、トランプさんも含めて予想していたわけです。


前嶋)しかし、どのような勝ち方、負け方か見えなくて、いまだにピンと来ません。共和党が勝ちきった感じもしないし、負けきった感じもしない。民主党も、有力な「この人はスターだ!」みたいな人がけっこう負けていますからね。


飯田)テキサスで「スターが出るのでは」とけっこう言われていましたけれどね。


前嶋)そうではなかったですね。テキサスに関してはいろいろな条件もあります。そもそもテッド・クルーズさんという大物中の大物がいました。そこにオロークさんという新スターが登場したわけですが、やはり追いつかなかった。他にもいろいろなことがあります。好景気もありますが、例の移民キャラバンが近付いている向こう側に、ちょうどテキサスがありますよね。


飯田)テキサスは、メキシコとの国境が長くある州ですね。


前嶋)アリゾナやテキサス辺りは困ってしまう場所です。そこへトランプさんが入って、「テッド・クルーズはいい奴だ! 移民キャラバンを追い出すぞ!」となれば、やはり共和党が盛り上がりますよね。だから、オロークさんとしても、お金は潤沢にあったのですが、負けてしまいました。


飯田)日本は事前に「今回は民主党がかなりお金を集めている」とか「潤沢な選挙戦をやっている」と報道していましたが、その割には勝ちきれなかったとも言えるのですか?


前嶋)私はそう思います。いろいろな物が共和党の倍近くあって潤沢でした。ただ、最後はトランプさんがいろいろなところへ行き、「俺の候補をお願い!」と動いたのが効いたのだと思います。


飯田)大統領機を使ってかなり飛び回っていたみたいですね。


前嶋)それがいいかどうか、という問題もありますけれどね。そもそも昔は、大統領は中間選挙の応援演説をしませんでした。分極化で「政党のトップが大統領」というイメージができてからです。具体的にはジョージ・W・ブッシュさんの頃からですね。ブッシュ時代にいろいろ全米遊説したら、「あなたのやるべきは行政。そんなことをせずに政策運営をしなさい」と批判が出たのです。現在はまったく出ないですけれどね。オバマさんのときも応援演説をしました。今回はオバマさんが戻って来て、トランプさんに反対演説をしましたよね。「前大統領が現行の大統領を批判する」というあまりやらないことをやっています。それだけ、アメリカは割れているのですよ。民主党元トップと共和党のトップが激しく罵り合うということです。




◆アメリカ中間選挙~下院は民主党が奪還して議会はねじれに


アメリカの民主党選挙は野党民主党が下院で8年ぶりに過半数を奪取した。一方、上院は与党共和党が議席を伸ばす勢いで、1月からの新議会は4年ぶりの「ねじれ議会」としてスタートする。


飯田)まずは現地の様子をニューヨークにいるジャーリストの北丸雄二さんに伺います。ニューヨークは現在17時過ぎですよね。中間選挙の報道は落ち着いて来た感じですか?


北丸)いいえ。きょうもまた、大きなニュースが飛び込んできました。
「セッションズ司法長官の解任。その後任に首席補佐官のマシュー・ウィテカー氏を代行させる」というニュースです。このウィテカー氏は、かつてロシア疑惑のとき「モラー特別検察官はトランプ大統領の財務状況を調べるのを止めなければならない」と言った人なのです。つまり、ロシア疑惑調査の強制中止を狙って、下院が変わる前にやってしまいたいということです。これにアメリカのメディアがかなり騒いでいます。大問題になりますね。


飯田)一報だけでは分かりませんでしたが、人事にそういう裏があったのですね。


北丸)セッションズさんはロシア疑惑に関与できないから、その下のローゼンスタイン司法副長官が管轄しています。しかし、セッションズさんと交代するウィテカーさんは、ロシア疑惑に手を着けることができるのですよ。


飯田)自身は絡んでいないからですね。


北丸)したがってローゼンスタイン副長官は、ロシア疑惑の管轄から外れることになります。そういう背景があるのです。


飯田)日本で言うと「指揮権を発動して警察の捜査を止めさせる」みたいな感じですか?


北丸)そうです。指揮権が変わってしまうのです。


飯田)つまり、それくらいトランプ政権にとって今回のこの結果は痛手なのですか?


北丸)まさにその通りです。下院が変わる来年になる前に手を着けたいのですよ。それだけ焦っている。つまり、今回の中間選挙は実質的に民主党の勝利だったということです。



北丸)前述のように、今回の中間選挙は民主党の実質的勝利です。
なぜなら、上院がいくら議席数を拡大しても、すでにトランプさんがやりたかった「最高裁の連邦判事を全部保守派に置き換える」作業はほとんど終えているのです。上院はすでにその仕事を終えているから、今回議席数を増やしてもあまり変わらない。
しかも、これまでトランプさんが支持する州は2桁台の差を付けて勝っていたのが、今回いろいろと差が詰まり、1ポイントとか100ポイントとか、それほどの接戦になっている。「トランプ離れ」は目に見えないところで進んでいるのが読みとれるのです。


飯田)「郊外の方々の支持が変わった」とか「女性やマイノリティの方が民主党に行った」とか報道されていますが、現地ではどのような分析がされていますか?


北丸)投票所に行っても、若者たちの感じが違いました。いままでの中間選挙はだいたい投票率が30~35%くらいでした。今回の中間選挙はどこも軒並み、1、2時間待つのが当然のように並んでいました。ニューヨークも同じです。


民主党はイスラムやLGBTなど「多様性の議員」が多く当選


飯田)ニューヨークではオカシオ・コルテスさんが台風の目のように注目されていますが、どんな人ですか?


北丸)バーテンダーをやっていた、ヒスパニック系の移民の方で、29歳の女性です。彼女はニューヨークで圧勝して、すぐに頭角を現しました。彼女が今回の民主党が下院を抑えたことの象徴的な存在として言えるのが、まず「若者」であることです。若者たちの67%が民主党に票を入れました。そして、女性たちの61%が民主党に票を入れました。最終的に女性議員の百数十人が下院で当選することになりました。これまでは84議席が最多でしたが、ついに100人を越えました。
それだけでなく、今回はコルテスさん以外にもイスラム教徒の議員やアメリカ先住民の議員、それからレズビアンやゲイの人たち。そうした人たちが、民主党側に「多様性の議員」として多く当選している。これを読みとると、やはり今回の民主党の裏の勝利は、トランプさんにとって大打撃だと思います。下院を取った民主党が、すべての下院の委員会の権限を掌握することになり、トランプさんを好きなように調査できるのです。召喚状を出して公聴会も開けるし、ロシア疑惑以外にも利益相反問題とか、数々の違法行為を暴くこともできる。さらに、弾劾の発議もできるようになります。
つまり、トランプさんの暴走をストップさせたかった民主党は、その力を持つことができた、ということですね。
オバマ政権のように政府閉鎖が発生


飯田)前嶋さん、この結果でとりあえず民主党はトランプさんを止めていく形になるわけですか?


前嶋)そうですね。民主党としては、下院を取ったからトランプさんがやることをストップしていく流れです。ただ、民主党の方で新しく盛り上がったとしても、まだ上院の共和党がありますからね。トランプさんの動きがどこまで止まるか。逆に言うと、なかなか妥協できないところで政策が動かない。そんな動きになる気がします。


飯田)こうしてねじれたときに予算が通らず、政府機関が閉まってしまう「政府閉鎖」という事例がオバマ政権のときにありましたよね。これが起こるのですか?


前嶋)いつ発生してもおかしくないでしょう。トランプさんとしては、アメリカとメキシコに国境の壁を作りたいわけです。ただ、莫大な予算がかかります。国境線の長さは北海道から沖縄までの長さくらいありますからね。そして多くの場所は私有地だったり砂漠だったりしますから、とてもできないけれど、トランプさんとしては絶対に「インフラ投資」としてやりたい。民主党は「インフラ投資はやるけれど、壁作りは嫌だ」です。まさにお金の問題ですから、政府閉鎖の候補ですね。この辺で揉めると思います。


飯田)民主党の下院トップのナンシー・ペロシさんが会見で「インフラ投資はできる!」と伝えていましたが、実際は牽制球として言っているのですか?


前嶋)そうです。トランプさんへ「インフラはできるけれど壁は入れないで」というメッセージですね。


飯田)「トランプ大統領は選挙で負けたから、過激化するのでは?」と言われていますが、どう思いますか?


前嶋)過激化すると思います。選択肢は2つ。民主党と妥協するか、敵を作って戦って行くか。後者だと思います。94年にクリントンさんが中間選挙で大負けしたとき、民主党のクリントンさんは共和党にすり寄りましたが、そのパターンではないと思います。



◆補正予算~西日本豪雨や北海道地震などの復旧費用が盛り込まれる


昨日、平成30年度の第1次補正予算が成立した。野党は安倍改造内閣の新閣僚の資質を追求したが見せ場はなかった。
また、外国人労働者受け入れ拡大に向けた出入国管理法改正案も、条件闘争のようになり、論点がぼやけ、論戦は低調なものとなった。


飯田)今回の補正は総額9,356億円。西日本豪雨や北海道胆振東部地震の復旧費用などが盛り込まれています。これだけ災害があると困りますよね。


前嶋)そうですね。もっと言えば、補正予算ではなく当初予算(本予算)に入れておくとか。台風は間違い無く年間通してたくさん来るし、残念ながら地震もある。この際いろいろ作っておいて、頑丈にした方がいい気がします。
私の専門はアメリカ現代政治だから、頻繁にアメリカへ行きます。2005年のフロリダで『カトリーナ』と呼ばれる大型ハリケーンがありましたが、あの後に同じようなハリケーンがたくさん来ているのです。でも、せき止めの防潮堤を作ったので、大きなものが来ても人は逃げましたが大丈夫でした。カトリーナが発生したときに「これは人災だ。しっかり投資しなかったのがいけなかった」と一気にお金を使ったのです。日本も発想の転換が必要かもしれませんが、財政的な問題は常にあるから、何とも言えないところですね。


飯田)アメリカの場合は大型ハリケーンの上陸が予想されるとき、一斉に州兵が出て来て避難させますよね。


前嶋)そうです。来る場所も分かっていますからね。フロリダ州とノースカロライナ州です。


飯田)東海岸や南部のルイジアナ州とかね。


前嶋)例年、8月下旬くらいにハリケーンが来るのです。だから、みんな何かあったらすぐに逃げられるように準備しています。


飯田)あれは法律でも避難が義務づけられているのですか?


前嶋)避難しない人もいます。やはり高齢者や自動車運転が面倒な人はいますね。地下に逃げる人や、いろいろやる人もいます。日本の耐震構造と同じで、耐ハリケーン構造がたくさんあるのです。


飯田)自民党総裁選で石破茂さんが発言して話題になった防災省、あるいは日本版FEMA(緊急事態管理庁)について質問です。FEMAというのは、災害専門の組織ですか?


前嶋)何か緊急の災害があった場合に対応します。アメリカの場合はほとんどハリケーンですね。カリフォルニアの辺りでは地震もありますが、そもそも地震もハリケーンも来ない場所がたくさんあるのです。だから、基本的に予算を南部の1部に使うのは最初から計算しています。


飯田)けっこう潤沢な予算があるのですか?


前嶋)実は予算オーバーします。だから補正予算に似た「裁量的経費」を毎年利用しています。潤沢な予算は使っているのですが、それでもハリケーンで難しくなったりする。アメリカの財政赤字が一気に増えたのはそれが原因です。去年、多くのハリケーンが来たから対処した結果です。


飯田)ああいう組織が常設的にあると、迅速な対応はできているのですか?


前嶋)FEMAと州との連携が、ちょうどカトリーナのときにできなかったのです。だから、常に「連携体制を何とかしなければ」とか「大統領の命令が上手くいったか」とか、いろいろなことが問題になります。「悪いのは州知事だ!」という犯人探しも後で出るのです。


飯田)常設の組織があっても、やはり日本と同じようなことになるのですね。


前嶋)日本より大きな国ですからね。むしろありますよ。他にも共和党と民主党の差みたいなものがあって、微妙に大統領の言うことを聞かないこともある。いまだったら聞くかも知れませんけれどね。



◆アメリカの国務長官が北朝鮮高官との会談を突然延期


アメリカのポンペオ国務長官はニューヨークで8日に予定されていた、北朝鮮の金英哲朝鮮労働党副委員長との会談を突然延期した。理由は明らかにされていない。「検証可能な形での非核化」を求めるアメリカと、「制裁解除」を強く要求する北朝鮮との間で対立が解けず、北朝鮮側が中止を申し入れた可能性がある。


飯田)5日に「会談をやる」と正式に発表したばかりでしたが、延期です。これは穿った見方ですが、中間選挙で下院を落としてしまい、国内政治がなかなか動かないなかで「外交で強硬に出るのでは」と言われていましたが、その証明のような気がします。


前嶋)これだけでは、まだ何とも言えません。そもそも北朝鮮とアメリカは、この前まで本当に戦争直前でしたからね。


飯田)去年のいま頃はそうでしたよね。


前嶋)それが現在では話すようになって来たのだからいいとは思うのですが、腹の探り合いですからね。何があって「話をするか止めるか」ということは常にあるから、その状況だと思います。
トランプさんが考えていることは「内政が動かなければ外交でポイントを上げて行こう」です。自分が優先的に動ける方でポイントを上げたい考えが頭にあると思います。それを考えると、北朝鮮の話も「アメリカにとって、これだけの成果を上げたよ!」と人々に言いたい気持ちが常にトランプさんの方に出て来るでしょうね。
 特に、来年以降の新議会になってからかもしれません。まだ選挙が終わったばかりですからね。


飯田)議会が新体制でスタートするのは来年1月からですね。


前嶋)これからのトランプ政権1期目の最後の2年間は、議会がもめて、トランプさんがそのイライラを外交に持って行く。「日本や北朝鮮、中国はどうなるのか!?」みたいな話になるかもしれませんね。


飯田)外交の話ですが、先月の頭に、ペンス副大統領がハドソン研究所で演説したのがかなり話題になっています。中国に対して、かなり厳しくいくという姿勢は変わらないですか?


前嶋)微妙なところですね。ペンスさんの演説は、中間選挙の前ですからね。10月頭の段階では「11月の中間選挙まで、どんなことがあっても中国に厳しく行く」というタイミングなのです。


飯田)あのタイミングはそういうことなのですね。


前嶋)絶妙なタイミングです。国内で例の最高裁判事の件でもめた直後にパッと出しました。ずっとタイミングを待っていて、10月頭が最後のタイミングだと考えたのでしょう。そこで出して、基本的な路線は中国に厳しいですが、これも条件付きだと思います。中国とは安全保障の問題になっていて、ハイテク覇権争いということで話が大きくなるけれど、貿易戦争のなかでアメリカ経済に大きく影響が出て来たら、少しずつディールしていく可能性はありますね。それもアメリカ国内のトランプ支持者がどう思うかを見ながら、中国側にできるだけ多く妥協させる。「中国はやり方を変えろ」というメッセージですから、変えさせる案をいくつか出させる感じかもしれません。しかし、基本路線は「知的所有権は絶対に悪用や軍事転用させるな」ですね。


飯田)中国側としては、実際盗んでいるのもある意味で国有企業。それを使って何か作っているのも、国有企業。取り締まるに取り締まれないですね。


前嶋)その辺が、根本的に難しいところです。中国はどんどん大きくなっていて、ハイテク覇権争いでもライバルです。安全保障の話と貿易の話を来年以降は切り離して行く可能性があります。貿易のところはある程度妥協するけれど、知的所有権については妥協しない。中国側も「嫌だ」と言うようなやり方になって行く。でも、アメリカのなかの安全保障コミュニティはできるだけ強く推したい。そして、貿易の部分である程度関税を変えたとしても、ポイントは中国に対する厳しい制裁と考えているのです。


飯田)中国と対峙する米中関係のなかで日本を考えると、対中国ということでは、ある意味でトランプさんと与しやすいのですか?


前嶋)そうですね。ただ、一方で日本も、この間安倍総理が日本の首相として久し振りに中国に行きました。アメリカとの関係も最重視しながら、でも中国とも付き合う。そしてその後すぐにインドのモディさんと会ったり、なかなか上手い外交だと思います。
 「中国に取り組まれないように」とか、いろいろなことを考えながら動いて行くのです。そのなかで、トランプさんとしては日本と中国が近付くのがいいかどうか、という議論がいろいろありますが、あちらも分かっているのではないでしょうか。トランプさんと安倍さんの関係のなかで、日本は中国と喧嘩していても仕方がない、ということでしょう。



日本へ向けてアメリカは本気で交渉を行って来る~複眼的な観察が求められる


飯田)来週の頭の12、13日にペンス副大統領が来日して、安倍総理と会談します。これはやはり貿易の話が1つメインとなりますか?


前嶋)北朝鮮や中国に関する安全保障の話がまずあって、貿易もそうでしょうね。貿易は基本的に例のTAG交渉に移って行きます。「麻生・ペンス」から「茂木・ライトハウザー」に移るわけです。日本としてはなるべく引き延ばして、アメリカからの追求を上手く誤魔化したいところですね。


飯田)自動車関税とか言ってくる、あの辺ですね。


前嶋)TAGをやっている間は自動車の話は出て来ないようですが、アメリカの本丸は自動車ですから、その辺が難しいと思います。


飯田)「TPPに戻る」みたいな話を今年の頭の、ダボス会議に行く前くらいに言っていましたよね。


前嶋)あれはトランプさん的には「ダボス会議に行くから、みんな注目してね」というPRメッセージです。実際に我々は注目しました。実はトランプ・マジックだったのです。実際は何も考えていなくても、「とりあえずこれを言えば世界は注目する」という考えです。


飯田)TAG交渉はなかなか一筋縄で行かないですか?


前嶋)これは日本としては難しい。アメリカが本気で来ますからね。メキシコとの新NAFTAや、米韓FTAの見直し、中国とは貿易戦争。残すは日本だけですよね。だから、次は日本。そういう流れです。


飯田)NAFTA見直しのなかに、「もし中国とメキシコがFTAを組んだりしたら許さない」という条項が入りましたが、あれが日本にも要求される可能性がありますか?


前嶋)あります。あの条項が入ったということは、アメリカはかなり本気で中国と戦うことを考えているわけです。


飯田)すると日本としてはRCEP交渉がどうなるかですか?


前嶋)そこですね。それが難しいところです。アメリカと中国の関係、特に貿易の話がどう動いて行くか睨みながら、RCEPの話も日本としては動かなければいけません。本当にいろいろと複眼的に見る必要があるのが、日本の外交でしょうね。