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★2017年2月 ザ・ボイス 宮崎哲弥(若干書き起こしメモ)


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【宮崎哲弥】 ザ・ボイス そこまで言うか! 2017年3月2日


≪取り上げたニュース一覧≫
●森友学園への国有地売却問題
 安倍総理が議員関与の場合の説明責任を強調
●北朝鮮が米韓軍事演習を批判
●トランプ政権、WTOの決定に従わない可能性も
●組織犯罪処罰法改正案に「テロリズム」明記を検討
●2月のマネタリーベース433兆円、2ヶ月連続で減少
●民泊の3割が無許可営業、不明も5割を超す
●豊洲市場問題で石原慎太郎氏らの証人喚問を正式決定



【宮崎哲弥】ゲスト:青山繁晴 ザ・ボイス そこまで言うか! 2017年2月23日




ザボイス そこまでいうか 宮崎哲弥


朝日新聞編集委員の曽我豪さんがゲスト!


金正男氏の殺害事件 2人目の女を拘束か?
野党4党が稲田防衛大臣の辞任要求で一致
雑談
後半戦オープニング
ニュース
日米首脳会談後の政治情勢 東アジアの安保をどうする?
エンディング


◆  ◆



住基ネット問題 なんとなく反対という人がやたら多かった。


金正男氏の殺害事件 2人目の女を拘束か
 一部報道では 中国が見限っていたと…
  しかし、その前提だと、中国が見限った者を(北朝鮮が)なぜ暗殺する必要があったのか疑問。(暗殺なんてすれば国際世論の評価がガタオチになる…)
だから、金正男氏は中国アメリカからみて大事なコマだった。コマだったからこそ暗殺したと考えられる。


曽我
「北朝鮮はトランプになったアメリカと直接対話がしたい。
 日米首脳会談はこの件だけでもやっててよかった。もしトランプの動きが全く読めないなか、国務長官や国防長官など共和党の主流派でまともな人たちとの関係をつないでいなかったら、今稲田大臣は大変ですが…日米の関係をマンツーマンで関係づくりしてなかったら、米朝の部分が影響して日本は不安定になっていただろう」


宮崎
「アメリカと対話することは北朝鮮の悲願です。しかしSLBM発射など挑発的行動でトランプ政権はますます対話する方向から離れるでしょう。北朝鮮の戦略としては、もはやトランプすら対話しなくてもよい、世論なんてどうでもいい。とにかくうちは核ミサイルをもっているのだと。この一点押しで突破し有利な立場を作ったのちに、直接対話を考えているような気がする。」
「一方、トランプは自国に届くミサイルなどは御免で、それをたたく考え(たたくのはファーストストライク(ピンポイントな基地等への先制攻撃)?)」
飯田
「(北朝鮮が望むのは)イラン型の対話でなく、核保有の既成事実を認めさせたうえで行われたパキスタン型の対話ですか…」


曽我
「三村光弘氏によれば今、北朝鮮経済は安定している。財政は核にも使うが、国民生活にも使っている。で、核をずっとやっていくと道が2つある。ひとつは戦争。もうひとつは押し込むだけ押し込んで非核化でトランプを引き込もうとする。実は戦争というシナリオはいままでなかった。北朝鮮はいつも瀬戸際外交でやってきたのだが…もしトランプが対話を考えていなかったら…」
宮崎
「いえ、トランプは、対話は考えている。ただ対話の前にプライオリティ(優先順位)で高い原則がある。それは、アメリカに対する直接攻撃の脅威の排除です。だからトランプの当面の倒すべき相手は、IS(米国内でテロをする)と北朝鮮(米国をミサイルで狙う)です。トランプが北朝鮮をどうみてるかがわかるのが、3月に行われる米韓合同軍事演習(キーリゾルブ)後の北朝鮮の出方です。
 もし北朝鮮がアメリカに届くようなミサイル実験などしたときには、米韓軍が北朝鮮を空爆することも否定できない。(⇒よるバズの青山山口回でもこれに関連することが指摘され、ほかの解説でも空爆準備が云々の話が聞かれたりしています⇒地中貫通爆弾(バンカーバスター)による攻撃になる可能性も)


野党4党が稲田防衛大臣の辞任要求で一致
宮崎
「稲田大臣の答弁がマズイことも認めるが、しかし(国会では本来)本質問題を論じなければいけないと思う。たとえば戦闘を武力衝突は発生せずと説明していたが、野田政権も同じことをやっていた。南スーダンに自衛隊を送り込んだのは野田民主党政権です。で、そのころ共産党赤旗は批判していた。その批判は「(南スーダンは)情勢不安定で、危険だ」。当たってます。しかも最近のPKOのオペレーションも(当初のPKOのオペレーション内容とは)だいぶ変わってきていて、PKO5原則に即していないのでないかということを、ちゃんと指摘している。
 識者がみるガイドラインにつき、井上達雄氏のコメント(毎日新聞)を参考にすると、「かつてイラク派遣につき小泉純一郎首相が、『自衛隊がいるところが非戦闘地域だ』と開き直ったのと同じ理屈だ。法の支配もなにもあったものじゃない。稲田防衛相は政治家として無責任、法律家として欺瞞に満ちている…。ただ、護憲派も稲田防衛相を責められない。個別的自衛権を認める従来の解釈改憲を是とする時点で裏切っている。そのツケを誰が払うのか。現場の自衛隊となることを自覚すべきだ」と


コメントとしてはこの事象に限っていえば正しいのだが、保守の開き直りというか、ごまかしというか、ずーっとやってきた。しかもPKOのオペレーションの中身が、20年前にPKO5原則とか決めたときの中身と大きく変わっていて、そこから目をそらし続けていた。だから今もういっぺんここを考え直さなくてはならないと思う。


曽我
「政治記者になってから、この25年となるが、この間にPKO協力法を作り、周辺事態法を作って、有事法制を作って、この前は安保法制を作った。憲法の枠組みの中で少しずつやれることをやってきたわけです。しかし、やはり根源矛盾があって。…たとえば『自衛隊がいるところが非戦闘地域だ』は、いわゆる循環論法(トートロジーともいう)です。


だからぼちぼち、実態的にはどうなんだと個人的には思っていて、憲法改正論議はもう避けられないと思っている。(⇒朝日新聞社全般的にはそうじゃないということ)
そうじゃないとだんだん実態と外れてきて…PKO自体も変わってきている。


ずっと安保につき日本の国会ではなにをしてきたかというと、社会党以来ずっと『巻き込まれ論』です。「日本が戦闘に巻き込まれるじゃないか。だからダメなんだ」というのが与野党ともに共同幻想としてある。でも「巻き込まれるとダメだから、(PKOに)行かない」という法律を作っているのは、あまりに実態とかけ離れすぎている。


(参考)
循環論法の例 ウィキペディアより
「『ハムレット』は名作である。なぜなら『ハムレット』は素晴らしい作品だからだ」
「コーランこそがものごとの正しさを決定する。なぜそうなのかというとそれはアラーが决めたからである。なぜアラーがそう决めたとわかるのか、というとそれはコーランに書いてあるから(コーランが正しいから)である。」
「神の言葉であるものは真である。聖書に書かれているのは神の言葉である。(なぜならその書には、それが神の言葉だとして書かれているから)」



宮崎
「PKO法ができた当時は、これがある程度の落としどころだったかもしれないが、(内容が大きく変化し)もうすでにギャップが生じている。どんな変化かというと(PKO法ができた当時のオペレーション内容は)平和構築活動。武装解除、避難民を帰還させる、地雷除去、選挙監視、人権保護とかでした。ところが今のオペレーション内容は、平和強制です。だから紛争の当事者になる。停戦合意がなされてない紛争にPKOが介入するというポジションに立っている。そうなるとPKO5原則ってどうなるの。のっけからダメで、共産党はそう主張している。民主党(現民進党)が南スーダンに送り込んだとき、共産党はそう主張しているわけ。だから私は国民的議論として、PKOとPKO5原則、ひいては憲法の問題も問い直さなければならなかったのに。今もそのいい機会なのに。…」


曽我
「そもそもPKO協力法で最初、カンボジアに出したときの総理大臣は宮澤喜一氏(自民党で一番ハト派といわれた)。PKO協力法をつくるときも宮澤氏は非常に悩んで作った。あのとき高田警部補が殉職され、そのとき河野洋平官房長官を含め、撤退論がでた。しかし宮澤さんは撤退しなかった。出しちゃったから仕方がないというレベルの話ではなく、この事態に日本はどう耐えなくてはいけないかということで、宮澤さんは撤退しなかった。
 こんにち野党の議論で「南スーダンで被害者がでたら安倍総理はやめるのかどうか」って質問している。20何年経っても変わっていない。宮澤さんより劣るとはいわないけど、宮澤さんですら向き合った事実に野党はなぜ向き合おうとしないのか。だから与党と野党が政権交代で変わったとしても、ときの政府の発言と矛盾しているじゃないかと、野党が追及して与党の失言を待つと。大臣のクビを取ればいいと。ごく古い国会です。


宮崎
「これは戦前の立憲民政党がやってきたのと同じで、これをやるから政党に対する不信感が出てきて大政翼賛会につながっていくわけです。なにかそれを繰り返しているような気がする。」
(管理人より
  戦前は政友会VS立憲民政党で対立。基本は経済を軸を対立している。
    政友会はいけいけGOGOなイメージ→ケインズ的な高橋是清とか 与党的
    民政党は緊縮ばかりいってるイメージ→金本位制に戻した浜口や若槻 野党的
   
  元軍人が首相になったりするが、それは組閣上人事システムの問題で、WW2に向かったというのとはあんまり関係なし。
 むしろ、近衛文麿が下手こいて…マスコミも煽って…。って感じでしょうね。
 大政翼賛会はそういう近衛にへつらってできたイメージがある。
 ⇒あとで英雄待望論というのがでてくるが、日本では近衛文麿がそれにあてはまるでしょう。)



「かつて朝日新聞は日本の指針という記事、最初はPKOに反対だった。やがてPKOの意義を認めるようになって…。今朝日新聞はどうするの。PKOは(いろんな政治的思惑があるけれど、)まずは国際人権をどう守るかというが基本にある。そこでいま、日本はPKOを全部撤退するって考え方だってあるわけです。PKOの変質も踏まえて、議論しないといけない。朝日新聞をはじめとするジャーナリズムや国会が議論しないといけない。稲田さんの首を取ればいいという話では終わらないだろう。」
曽我
「PKO協力法のとき、自民党と社会党は大対決したが、民社党が修正協議…。修正協議・中庸の道。有事法制のときは民主党と自民党が合意して、国民保護法を作ったわけです。(久間氏と前原氏が協力して作った)。
報道をみていると、朝日・毎日・東京と、読売・産経の組に分かれて、メディアの方がただ両極で喧嘩している。妥協といわれるかもしれないが、あいだをとって、大臣の問題は大臣の問題としてやると。
 一番考えなくてはいけないのは日米首脳会談の後なんだから、日本の防衛をどうするんだと。PKO、南スーダン、どうするんだと。きちんと委員会でやるべきです。予算委員会だけでなく外交委員会で。メディアの仕事は、中庸の議論空間をつくってもらう仕事を、ぼちぼちメディアがやらなければ。PKOと有事法制のときはできたわけですから。いまの方ができなくなっているって、日本の政治だけでなく、政治報道が退化していると思う。非常にもったいないことが起きている。国民の方が大丈夫かと不安視していると思うが、国会の論争を聞いていると「またこれか」と。こんなことを続けているとメディアが国民から見離されてしまうという危機感が本当にあります。
 宮崎
「見離されると戦前と同じ政党不信。ジャーナリズム的にはポストトゥルース。真実なんてどこにもない。あるのは主張だけという世界になる。」
 曽我
「あとはポピュリズムの英雄待望論です。強いリーダーが一刀両断でわかりやすくやってくれたらいいんだって。そっちの方がすごい実は危険な感じがする。」
宮崎
「熟議の政治を望むといいながら、熟議とはどんどん離れている。国会の動きをみるとそうなっている」


日米首脳会談の成果
宮崎
「まだゴルフ中に何を話したのかの全貌が明らかになっていない。成果ですが、当面は及第点以上と思うが、まだ決まってないことが多くあるので、議題に出されなかった部分はどうなっているのか。未知数です。余白の部分をどう考えるのか。」
曽我
「安倍政権は実質、安倍・麻生の両名で行ってるようなものだが、両名は「(政権運営を)長くやっている。その長さをどううまく売り出せるか。」を考えていた。トランプが政権を取ったことで、長さをどう「売り」を使えるか。今回の日米会談の成果は、話し合いの枠組みを作ったことが大きい。これはほかの国にはないことです。ペンス麻生関係とか。しかも、話し合いの枠組みの相手方は全部共和党の主流です。(非主流はクシュナー、バノン、フリンのような人)。オーソドックスな人たちと経済対話とかを握っておけば…マンツーマンディフェンスとの評価する人もいますが、私はなにをするかわからないトランプさんへの安全保障での枠組みを作ったのだと思う。(宮崎 ある意味『囲い込み』)。こういう『囲い込み』を作れたことは高く評価します。ただ結果的に、トランプさんがまだ何をするかがわからないし、またトランプ政権に対し日本政府はかつてないほど責任を負ってしまった。そこは意識してリスクを取ったと思う。どこかの野党がいってるような「会ったこと自体が悪い」「朝貢外交」みたいだというのはおかしな話で、責任を負う中で日本はどこまでやれるのかを国会で野党がちゃんと言わせた方がよい。」
宮崎
「まだゴルフ中に何を話したのかの全貌が明らかになっていない。成果ですが、当面は及第点以上と思うが、まだ決まってないことが多くあるので、議題に出されなかった部分はどうなっているのか。未知数です。余白の部分をどう考えるのか。」
曽我
「安倍政権は実質、安倍・麻生の両名で行ってるようなものだが、両名は「(政権運営を)長くやっている。その長さをどううまく売り出せるか。」を考えていた。トランプが政権を取ったことで、長さをどう「売り」を使えるか。今回の日米会談の成果は、話し合いの枠組みを作ったことが大きい。これはほかの国にはないことです。ペンス麻生関係とか。しかも、話し合いの枠組みの相手方は全部共和党の主流です。(非主流はクシュナー、バノン、フリンのような人)。オーソドックスな人たちと経済対話とかを握っておけば…マンツーマンディフェンスとの評価する人もいますが、私はなにをするかわからないトランプさんへの安全保障での枠組みを作ったのだと思う。(宮崎 ある意味『囲い込み』)。こういう『囲い込み』を作れたことは高く評価します。ただ結果的に、トランプさんがまだ何をするかがわからないし、またトランプ政権に対し日本政府はかつてないほど責任を負ってしまった。そこは意識してリスクを取ったと思う。どこかの野党がいってるような「会ったこと自体が悪い」「朝貢外交」みたいだというのはおかしな話で、帰任を追う中で日本はどこまでやれるのかを国会で野党がちゃんと言わせた方がよい。」



曽我
「日米露の枠組みで中国へのけん制をやるなかで、いかにトランプさんを引き込めるか。」


宮崎
「トランプ政権は日本以上に親露に前のめりなところがある。その枠組みを作ることはそんなに困難でないと思う。
むしろ、日本が太平洋、東アジア、東南アジアから中央アジアを含むところまで、どうやって安全保障にコミットしていくか。この問題はまだ日本として結論がでていない。国民的意思決定ができているわけではない。これはPKO一つをみてもわかる。
この流れはオバマ政権のときからもずっとあった問題で、トランプでなくヒラリーが大統領であってもいわれることだろう。トランプはやや乱暴に時間を進めたにすぎない。
ポストアメリカ、イアンブレマー風にいれば「Gゼロ(⇒G7を構成する主要先進国が指導力を失い、G20 も機能しなくなった国際社会を表す言葉。)」の世界をどうやって生き残っていくか。そういう議論をやらなければいけないし、ジャーナリズムもそういうのをリードしないといけないし、国会もやらないといけない。PKOはそれの良いケーススタディになると思う。」



トランプはフリン辞任などもあって人気が上がってこない。そうなると人気取りの政策が長期化する可能性がある。


フリンの事実上の更迭
 NSCは影の安全保障政府といわれる。
  フリンがいて、バノンがいて…この両名は超タカ派。


 フリンに替わる人物は相当実力者でないと、バノンは抑えられない?
 NSCがバノン中心で大丈夫か。


 日本国内にはバノンのカウンターがいない。日本のNSCがカウンターパートになるとしたら、谷内さん。(バノンVS谷内だと、…対抗できるかな)あるいは外務省。


【宮崎哲弥】 ザ・ボイス そこまで言うか! 2017年2月9日


≪取り上げたニュース一覧≫
 ●安倍総理が今夜訪米
●去年12月の機械受注統計は6.7%増
●稲田防衛大臣「法的な意味での戦闘行為ではない」と重ねて主張
●トランプ大統領が習近平氏に書簡を送る
●EU離脱法案がイギリス議会、下院を通過
●飲食店の禁煙、小規模のスナックやバーなどは例外とする案も浮上
●駐韓大使の一時帰国から1か月


●安倍総理が今夜訪米
トランプ クローニーナショナリズム?


ポストトゥルース
 ポストトゥルース的状況を主導したのは…実はマスメディア
日経「大機小機」のカトーさん、隅田川さん
日経のカトーさんが日本のポストトゥルースの代表例として挙げているのが『増税不安解消説』。これはファクトに反する。『増税不安解消説』が正しければ消費増税したあと消費が伸びないといけないのに、逆に減っている。
 消費増税すれば消費が伸びるといったエコノミストは多くいた。
 代表格
  BNPパリバの河野龍太郎
 伊藤元重
 熊谷亮丸・大和総研チーフ エコノミスト
武田洋子 三菱総研チーフエコノミスト
菅野雅明 JPモルガンチーフエコノミスト
 など


民進党 野田佳彦、安住淳など。
 自民党 谷垣や麻生、稲田朋美(土居丈朗がバック?)ほか。


日本の消費税議論 - Wikipedia


ほかのポストトゥルース
慰安婦問題(朝日新聞)
 原発退避問題







【宮崎哲弥&田中秀臣】 ザ・ボイス そこまで言うか!


宮崎哲弥 × 田中秀臣 「経済記事のファクトチェック」
≪取り上げたニュース一覧≫
●春闘が本格的にスタート
●アメリカのマティス国防長官 あす日本訪問


(メモ)「経済記事のファクトチェック」
  田中
 「トランプが変動為替相場制のなかで、これは他国の金融政策に口出ししてきたということ」
中国に対しては他の先進国並みの為替レートにせよと。それに合わせて資本の自由化とか、国内の規制緩和とか。セットにして先進国並み。戦後の先進国の経済体制に沿った流れ。このことは日本もアメリカと同じような期待を抱いていると思う。
トランプの貿易の基礎理論は一体なにか。新々貿易理論。域内の格差の原因。




(誤用のおそれがある記事)
トランプ氏、日本の為替政策批判 「我々を出し抜いた」
 朝日新聞デジタル 2/1(水)
 トランプ米大統領は31日、「他国は、通貨やマネーサプライ(通貨供給量)、通貨安誘導を利用し、我々を出し抜いている。中国がやっていることをみてみろ。日本がこの数年でやってきたことをみてみろ。彼らは金融市場を利用している」と話し、中国と並んで日本の為替政策を批判した。
  発言を受け、ニューヨーク外国為替市場では、1ドル=113円台前半で取引されていた円相場が一時1ドル=112円近くまで上昇し、約2カ月ぶりの円高ドル安水準となった。
  トランプ氏は、米大手製薬会社の首脳らとの会合に臨み、「他の国が通貨を安く誘導して、米国企業が我々の国で薬を作れなくなっている」などと話す中で、日中の為替政策に触れた。
  トランプ氏の発言は、日本が進めてきた市場に大量のお金を流す金融緩和も念頭に置いたものとみられる。米国の大統領が他国の金融政策を批判するのは極めて異例。金融危機後、金融緩和は米国や欧州の中央銀行も進めてきた。景気が回復している米国が利上げに転じたことに加え、トランプ氏の景気刺激策への期待感からドル高が進んでおり、米国の輸出に不利となるドル高を牽制した形だ


この記事が誤用される恐れがある
日本の金融政策の限界…日本の金融政策が他国に摩擦をもたらしているとか。金融政策から派生して、為替の切り下げ競争とか。そういった話にもっていくとマズイ。
 為替切り下げと自国通貨安批判。ただでさえ2013年以降、円安が進んだ。そのためあまりに輸入物価が高すぎて、私たちの実質所得を低下させている、生活が苦しくなっていると。全然そういうことはなくて円安。大企業の負債は円負債。資産はドル資産。ドル高円安が進むと明らかに、資産が膨らみ 圧縮するわけです。
 企業が非常に良くなって2013年に収益改善で賃金も増やしていこうと。春闘もわりかしノリノリだったが、所得によい影響があった。失業率も改善。
ところがいま円安がいかんという話になれば、今の日本経済は完全にデフレ停滞から脱却していないので、いま急激に円高が進んでしまうと、マイナスショックになってしまいます。こういう意味でトランプの為替政策批判は経済的な厚生水準をいかに向上させるかという観点からは、一丸となって「トランプさん、違うよ」といわなければいけない
(⇒とりあえず日米首脳会談後の共同宣言にはアベノミクスを評価する文言が入ったので、量的緩和策はOKになったのだが…)



ドイツ、ユーロの「甚だしい過小評価」を悪用とトランプ氏側近
トランプ米政権が新設した国家通商会議(NTC)のナバロ委員長は、ドイツがユーロの「甚だしい過小評価」を悪用して貿易での優位性を高めていると批判した。
ナバロ委員長はドイツが欧州連合(EU)内で有利な立場を得ていることが、環大西洋貿易投資連携協定(TTIP)の交渉がたち行かなくなっている主因だと論じた。
トランプ政権は多国間の通商協定に代わり2国間協定の締結を目指しているが、ナバロ委員長はTTIPが「『一つの屋根』の下に集まった複数国との多国間協定になる」と、FT紙の質問に書面で答えた。  
 「TTIPを2国間協定と見なす上での大きな障害はドイツだ。ドイツは甚だしく過小評価されている『暗黙のドイツ・マルク』によって、他のEU加盟国や米国の搾取を続けている」とし、
 「他のEU加盟国および米国に対してドイツが抱える構造的な貿易不均衡は、EU内の経済的な不均質性、つまりエゴを浮き彫りにする。
 TTIPは2国間協定を装った多国間協定だ」とナバロ委員長は論じた。
ナバロ委員長のコメントは、就任数日前のトランプ大統領の見解と一致する。同大統領は当時、欧州紙とのインタビューでEUは「基本的にドイツの乗り物にされている」と批判し、
 離脱を決めた英国に続く国が現れ、EUが崩壊する可能性を予測した。
 (ブルームバーグ?)



宮崎
 「私はドイツに対するピーター・ナバロの見解はおおむね正しいと思う」
 田中
 「正しいです。ユーロ圏の経済停滞の元凶はドイツだけがよいことにある。ドイツだけがユーロ内で独り勝ち。これは海外からみると世界経済停滞の元凶でもある。それをトランプ政権が批判していることは、いいです。」


(管理人より。ドイツ独り勝ち問題の簡単なイメージ
 昔ドイツはマルクで、日本のように輸出大国。輸出が多くなればマルク高で歯止めが効いていた。ところがユーロという通貨になったら、弱い国も込みの通貨パッケージで、ドイツからみればずっとマルク安が続くようなもので、輸出ぼろもうけです。
これに対して相対的に弱い国は、確かにマルクを連帯保証人にした感じで国債発行ができるわけですが(だからこそ無限発行をさせない意味で財政規律がキツイ)、通貨は円高が続くようなものです。ドイツみたいに技術力もないし、だからダメになった。
  本来ならユーロ圏内の国は日本の都道府県みたいなもので、日本なら東京一極集中はしているけれど交付金を他の道府県に分配しているわけです。ところがドイツは、ギリシアやイタリアなどに対して「稼げないのはお前らのせいだ。ちゃんと働け」といって助けない。これに対し、イタリアなんかは「俺たちはドイツ人になれないよ」っていってます。だからドイツが交付金みたいのを弱い国に分配できるかなんですが…これができないとユーロは崩壊するともいわれたりします



田中「トランプさんは金融政策の理解がどこまであるのか…
宮崎「(背景や問題が違うわけだから、正確な評価の下、)中国の人民元に対する態度と、日本の円に対する態度は違ったものにしてほしい」
 田中「そこは安倍さんがゴルフでもなんでもして…。(ともかく)日米ともに今は金融政策がキーだと。とくにトランプ政権の支持率を浮揚させるためには、金融政策が非常にキーポイントとなります。
 安倍さんは先進国首脳のなかでも金融政策についての理解がかなり傑出していて、日銀のやっている政策につき、「FRBにも(日銀に)従えよ」と(いってもらうぐらいでもいいんじゃないか)。


宮崎「(トランプ政権は)10年間で1兆ドルのインフラ投資を行なったり、大規模な減税を行う方針があり、民間から資金を募るんだろうけど、国債も増発しなければならないだろう。そうしたらアメリカの長期金利が上がる、場合によっては跳ね上がる可能性もでてくるため、これは絶対にコントロールしないとアメリカの国内経済が悪くなる。ここでFRBの出番というか、金融政策が(絶対に)必要になります」
(⇒トランプが日本の為替で文句をいってるのは『金融緩和するな』ですが、
トランプの経済政策のキモはトランプ自身は言及してないけれど、経済専門家からみれば『金融緩和をしないとできない』内容だと。相手はダメだが、自分はできる。矛盾です。)


「そうすると、トランプさんの視線は海外より国内を向いてくる。トランプさんがやりたいこと(優先順位高)は雇用の改善です。」
 宮崎「とくにラストベルト(さび付いた地帯)といわれる、昔は製造業で栄えたところ。そこで雇用を生み出すのがトランプのテーマです。もし国内の長期金利が高止まりすれば非常にそこにはマイナスとなるから、イールドカーブのコントロールは必要。それを安倍さんは提案すべき。」
 田中「そこを議論した方がより生産的だと思う。いずれにしても為替に着目した政策はアメリカにとってもあまり得策でない。理由は目的とずれてくるから。雇用を改善したいのなら、金融緩和もしくは再分配的な、とくにラストベルトの方たちにどうやって再分配するか。つまり社会保障の問題で、社会保障のパイを膨らますためになにが必要かというと、アメリカ経済の名目所得の向上。そのためにはより金融緩和した方が、いいですね。
で、インフレ目標の引き上げ。今アメリカは2%ですが、それを引き上げる。あるいはインフレはちょっとと思う勢力が強いなら、イールドカーブコントロールという形で国債価格をコントロールする」
 宮崎「私が思うに、トランプさんは高いインフレターゲティングには否定的。だからイールドカーブコントロールから始めるのがいいかなと。」
 田中「FRBが金利を非常に低い水準に抑制する政策を採る場合、「採ります」といった瞬間に円高でしょう。」
 「このような円高バイアスが発生するとき、日本経済はどのような状態にあるかで反応が違う。完全雇用であればショックじゃないと思うが、完全雇用でなければ…
私(田中)の見立てでは失業率2.8%。人によっては2.5%とか。現状は3.1%なので、いまここでやられると困りますね」


そうなると日本はより金融緩和しなければならない。


宮崎「金融緩和すると、またトランプが文句いってくることも否定できない。
なので私は財政政策(金融政策と財政政策を合わせた意味。アベノミクスでいう一本目と二本目の2つの矢の同時発射)、いわゆるヘリコプターマネーをやるべきだと思う。」


田中「私もそう思います。今の日本の状況で財政と金融を分ける必然性は全くない。とくに安倍政権以降は日銀と協調していますから、それをフルに生かし、『ヘリコプターマネー(財政ふかす+金融緩和)』をやっていくべきです。
ただし、その障害は日本国内にあり、財務省です。反対すると思います。
  
 実は財務省としては今(「お前ら、(間接的に)アメリカ経済の足引っ張る気か」といわれるかもしれないので、)トランプ政権の動きに戦々恐々としているでしょう。場合によっては、今の議論みたいに財政出動となりかねません。そうなると遅かれ早かれ、消費増税路線の放棄であるとか、2020年のプライマリーバランス黒字化(経済的には何も意味のない目標)の放棄とか、それに直結する話だと思います。」


宮崎
 「ある意味、トランプ政権は日本にとり好機かもしれない。金融政策は十分でないが、結構やった。あとこの長期停滞状況から抜け出すためには、サマーズもいってるように財政(財政をふかす)です。私は安倍政権の財政政策は十分でないと思っている。」
 田中
 「十分でないどころか、安倍政権下では“緊縮”しています。2013年は財政規模は拡大しているが、2014年、2015年と(決算/GDP)で減らす一方です。」
 飯田
 「日本の決算はあまり報じられていないが、本当にそうです」
(=もし『アベノミクスは「第一の矢」「第二の矢」をこれまで撃ってきた』…とか説明している新聞、番組、学者、解説者があれば、新聞、番組、学者、解説者が間違っている。…正しくは『アベノミクスは「第一の矢」「第二の矢」を2013年撃ったけど、2014、2015は撃ってるのが「第一の矢」だけ、「第二の矢」は撃つどころか逆噴射です。』です。


宮崎
 「新聞のファクトチェックというのなら、予算が組まれるたびに『こんな豊満な予算でいいのか』『財政規律は緩みっぱなしだ』という記事ばかりになるじゃない。(新聞は)GDP比で確認しみてみろよ。」


8.3兆円の衝撃 かすむ財政健全化(上)
歳出「想定外」の圧力 教育・防衛、埋まる外堀 
2017/1/27付日本経済新聞 朝刊
  名目3%の高成長でも2020年度は8.3兆円の赤字――。内閣府が25日に公表した中長期試算では基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化させる目標達成の困難さが改めて浮き彫りになった。この先も難路が待ち構えており、財政健全化は遠くかすんでいる。
・・・
8.3兆円の衝撃 かすむ財政健全化(下)
 歳入、危うい「税収増頼み」 消費停滞、目算に狂い 
2017/1/28付日本経済新聞 朝刊
 「健全化へ大事なのは経済を成長させて税収を上げていくことだ」。菅義偉官房長官は26日の記者会見でこう強調してみせた。安倍政権は経済成長による税収増を財政健全化の足がかりとしてきた。政権発足からこれまで、消費増税分も含めて税収は約12兆円増えている。しかし成長頼みはリスクもはらむ。


 田中「この記事はまさに財政再建至上主義というか、この20年にわたる経済停滞の産物みたいな記事です。そういう経済イデオロギーに染まっている。2020年にプライマリーバランスを黒字化するというのがどんな意味をもっているのか。この記事のなかには全く説明がない。じゃあ仮に2020年に黒字化すると。それで終わりなのかと。2021年に赤字になったらどうなんですかとか,全然ふれてない。…言い方を変えれば官僚的な文章です。
 手段がいつの間にか目的になっている。なぜプライマリーバランス2020年黒字化といってるかというと、非常に経済成長率が低かった。稼ぎが低迷していた。その一方で借金の割合(債務残高/GDP)が増えていた。その開きがだんだん拡大していたから問題だったわけです。それを直すということはもっと稼ぎを増やしましょうと。ひとりひとりの生活の向上、これが本来の目的です。財政再建はそのための手段です。ところがいつの間にか財政再建が主になって、ひとりひとりの生活の向上がなおざりにされている。その結果なにが起きたかというと消費増税目的主義みたいになって…消費税を上げるということは低所得者層の生活を非常んい圧迫してしまう。それがいまだに深刻な問題としてあるわけです。さらに(消費増税をすると、)経済全体に対するショックもあるので、成長率が低くなれば、失業率が高まる可能性もある。
  消費増税がされてから、失業率の下げ率が一時鈍化した。いまだに完全雇用に至ってないのは、消費増税で消費が低迷し、経済成長に大きな制約がかかっているためです。人も安心して消費を増やすことができない。将来ひょっとして消費増税があるかもしれない。
 (消費増税法案は廃止されず、一時中断しているだけで、2019年にまた消費増税があるかもしれない。)
 (…あと安倍さんが総理でなくなったら消費増税が食い止められるか、下手して民進党が政権を取ったら消費増税大魔王の野田佳彦氏は消費増税を真っ先に上げるのでないだろうか…とか)


宮崎
 「(政府が目的とすべきことは)国民の生活を向上させることです。それがされない限り財政均衡はおぼつかない。プライマリーバランスの赤字がずっと続いていますが、実は2007年に黒字化しそうなときがあった。2003年から2007年までおおよそ経済成長率(旧基準)は2%。経済成長が続く中で財政が良くなった。一般会計税収がどんどん良くなった。その結果歳出がどんどん減っていった。あと一歩、5兆円というところで…それでもデフレだった…。名目成長率と実質成長率の双方が適度な伸び方をすることで、財政はかなり楽になった。インフレと成長がカギです」



田中
 「さらにこの記事は『財政再建ありき』です。そのため投資において、割の良いとされる『若い人への投資』、教育投資が否定的に書かれている。
…(民進党は教育投資を行えと主張し、これには宮崎・田中両氏とも賛成)…
田中「たかが年5兆円です。これによって若い人たちが働くようになって税金で返してくれれば全然ペイします。日本経済の規模は500兆円ですよ」
 (→管理人より
GDP比1%が多いのか少ないのか。一応参考にトヨタとかは売り上げの5%だったかを強制的に研究開発費に回していたような。その観点からすると全然少ない。)


宮崎「民進党は教育投資を恒久的に行うといってるが、一方で財源として消費増税しろと。右手に持っているものをむしり取って、左手に恩着せがましく渡す。そういう(バーター的な)政策案を出すのはやめろと。」
 田中「未来は現在の延長です。だから現在をどうしっかりするかが重要です。消費増税は私たちの現在の環境を悪化させる政策です。」
 宮崎「教育投資を行うのはいいのだけど、その結果、消費増税で就職氷河期が来たらどうするんだってことです」



脱デフレ 金融政策では限界だ
 クリストファー・シムズ氏 米プリンストン大教授
2017/1/29付日本経済新聞 朝刊

  日銀の金融緩和に限界論がささやかれ、財政支出で物価上昇率2%を目指そうという新理論がわき起こっている。壮大な量的緩和を提唱したリフレ派が「財政拡張派」にくら替えする動きもある。いったいどんな考え方なのか。ノーベル経済学賞を受賞し「物価水準の財政理論(FTPL)」を唱える米プリンストン大のクリストファー・シムズ教授に聞いた。


田中
 「シムズさんの発言自体は間違いなく賛成です。


しかし聞き手や見出しの付け方、
たとえば
「脱デフレ 金融政策では限界だ」
 「壮大な量的緩和を提唱したリフレ派が「財政拡張派」にくら替えする動きもある」
とか、・・・
 これ全部間違いですから。


通常の言葉の定義は、
 金融政策(量的緩和など日銀的な政策)
 財政政策(公共投資とか政府の政策)

で、シムズさんが財政政策といっているのは、財政と金融を一体化した内容です。


次にリフレ派のなかには私(田中)のように
 当初から、財政と金融は協調的に緩和的・拡大気味にやらないとデフレ脱却できませんと言い続けてきた人がいる。
ところが日本のリフレ解釈のなかに、金融政策一本頼みみたいな、そういう浅い理解が一般的です。


宮崎
 「たださ、金融政策一本頼みみたいな論者がいたのも事実です。
 財政政策は効かないから金融政策だけだ。マンデルフレミングがあるから効かないよと。これを強調していた人たちがいたことは事実です。」


(管理人より
 岩田規久男・浜田宏一・原田泰あたり。?
  注)よく三橋貴明氏(ほか藤井聡氏など)が、岩田、浜田氏などに文句いっている。とくに岩田氏に対し。
  このあたりは、本ブログ★★平成29年経済大予測(闘論討論倒論)高橋洋一、三橋貴明ほか(若干書き起こしメモ)で少々詳しい。
で上念さんは浜田さんのゼミ弟子(?)なのか浜田さんのフォロー。
 高橋洋一氏もフォロー気味。「岩田さんは日銀委員だから(すみわけ上)財政に口出しできない、そこをわかって」とか。でも、三橋貴明氏にしたらよほど腹に据えかねることがあったのが、文句たらたらです。私も、消費増税につき以前見た番組の発言をみて「浜田さんは少し見方が甘いな」って気がしました。



リフレ派内ではこういう内輪もめがありますが、
なお、今は皆、いってる方向は同じなので、そのうち歩調は合ってくると思います。
 (消費増税はダメ、財政出動をドンドンやれ!みたいな感じ。本田悦郎さんは将来日銀に入るのでしょうか・・・・)



ちなみに管理人なりの見方ですが、
なぜ浜田さんが金融緩和だけでなんとかなる、消費増税はOKと考えていたかを推測するに、アメリカ人と日本人のメンタリティが同じとみていたためと推測します。浜田さんは、たぶん、アメリカでこのくらいのことを、こうやったらいいという政策は、日本で適用してもうまくいくと考えたのでしょう。
  でもアメリカ人と日本人はメンタリティが違います。
どう違うかというと、トランプ大統領が当選したときの株価反応を思い出していただくとわかりやすいかと思います。
  あのとき日本では、「トランプが大統領になる。トランプは製造業に対し景気のいいこといってるみたいだけど、アメリカの株式市場が開いてないし…とにかくわからないから逃げろ…」といって日経平均は1000円ぐらい下げました。
 一方アメリカでは「トランプが大統領になる。ショックだ…いやまてよ、トランプって案外景気のいいこといってるよね」っていって、逆に大きく上げました。
  このアメリカの動きをみて日本が大幅反発…そういう動きでした。



  日本人は自分ではこうなればこうなるだろうというシナリオを有していても、それを生かさず、結局外人の動きをみてから行動しはじめます。石橋をたたいて壊すぐらいの慎重ぶり。一方、アメリカ人はシナリオ通り、あるいは若干のギャンブルをかけてシンプルに動きます。多少能天気。
  このへんのメンタリティを読まないと政策を打つにしてもダメと思います。



話を戻して…
田中「私は消費増税や復興増税に一貫して反対です。
 財政が全然問題なく中立なものなら反対しないけど…消費増税が個々人の生活水準を悪化させることを、デフレ脱却と同じくらい強調してきました。シムズさんの理論はそれを理論的に精緻化させたというものです。」
シムズ理論はFTPL
 FTPL(Fiscal Theory of the Price Level:物価水準の財政理論)
 今期の物価水準が政府の予算制約式から決定されるなど。
  統合政府 政府と中央銀行が一体というのを想定している。


具体例
  政府の財政赤字が100億円だとします。その実質的価値は物価で割らなければならない。
→(財政赤字/P)もし物価が1なら100億円です。
さて財政赤字を減らしたい。普通は増税したいと考えます。これが財務省的発想。


シムズさんは違います。
  もし分子が100億円から200億円に増えたとして、
もし財政赤字を増やさないためには物価を1から2にすればよいという発想です。
またこの理論の注目すべき点は「名目赤字を減らすこと=(例)増税」をシムズさんは一切考えていない。
(⇒簡単にいえば、消費増税で個々人を苦しめなくても、金融緩和して物価を上げれば、財政赤字は名目的には減らなくても、実質的に減っており、それでいいのだ。)


よってシムズさんはリフレ派批判ではなく、財務省的な消費増税派への批判です。


だからシムズ理論は日経記事を書いたアベノミクスに懐疑的な人(消費増税・財政再建派学者等)に対して(「お前ら間違っている」と怒鳴ったようなものであり)有効だから、浜田参与は(ありがたいと思ったのか)非常に大きい影響を受けたと。





(参考)管理人より
寺島理論(シムズ理論は間違っている!)
 寺島実郎 サンデーモーニング1/22
「…アベノミクスが明らかに限界にきている。先週、欧州中央銀行が金融政策の出口に出て引き締めのような方向に一歩踏み込み始めた。一体いつまで(日銀は)マイナス金利だとか、じゃぶじゃぶのマネタリーベースを続けるのか。次に日本の産業政策を含めてどう思うのか、与野党含めて明確に出していく議論をしてほしい」
 原真人理論と親和性あり

寺島さんの理論は正統派経済理論に対する挑戦であるが、逆にいえば「ノーベル賞級」の発見のつもりで語ってる可能性がある。
今後のアベノミクス解説でどのような言及をするか注目です!
(シムズ理論との整合性に言及せず、同じ論調を続ければ問題あり、かと)



宮崎
 「
 日本の新聞はトマ・ピケティのときもそうだが、なぜ彼らの主張を『見出し』『まとめ』とかで歪めるのか」
トマ・ピケティはシムズと同じことをいっていて、財政赤字を減らすにはインフレと成長しかないと。後は債務整理、再構成とかもいってたけど、まずはインフレ、次は成長と。増税や緊縮だけで膨大な財政赤字を減らすのにイギリスでは100年かかった。しかもものすごい痛み(小泉さんのいうリストラ的な痛み)が100年続いたのです。でも(日経は記事のなかに)そういう(増税や緊縮だけだと痛くてしかも、相当時間がかかるという極めて重要な)ことを書かないでしょ。


田中
 「シムズさんがいったのは『消費増税は大失敗だ。それに尽きる』と。金融政策(量的緩和等、日銀施策)はよくやったと。しかし消費増税をしてしまったために、金融政策単体では効きが悪くなったため、だから(これからは金融政策に加え)財政(出動)も一緒にやるべき。日本は財政につき逆噴射(緊縮)していることが大きい問題であって、…とにかく財政赤字は物価で調整するから、減らすアクション(増税や緊縮)は必要ないのです。
  シムズさんは(わざわざ、)日本の政治的な環境に配慮して、(そんなに消費増税したいのなら)デフレ脱却してからなら、してもいいんじゃないかといってくれてます。繰り返すが、デフレ脱却してからという留保付きですよ。
…こうしたシムズさんの論を聞いて、浅い理解の人は『金融政策は効かない』と書いたりするが、違います!金融政策をフル回転させたうえで、財政をふかす2本立てです。」