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三浦瑠麗×田村 淳「トランプ政権と北朝鮮」2017.04.29




三浦瑠麗出演



産経ニュース
【政治デスクノート】
蓮舫氏のトンチンカンと勘違いが民進党の足を引っ張っている 忘れられない「国会内モデル事件」のインタビュー


 民進党の蓮舫代表と一度だけ酒席を共にしたことがある。私が現場で民主党(当時)を担当していた、もうかれこれ10年以上も前のことだ。


 確か、何人かの民主党参院議員と各紙記者との懇親会だったと記憶する。平成16年に36歳で参院議員となった蓮舫氏は当時、1期目。まだそんなに有力議員というわけではなく、永田町にちらほらいるタレント出身議員の一人という認識だった。


 蓮舫氏といえば、青山学院大学在学中に「1988年度クラリオンガール」に選ばれたという経歴がよく知られるが、私にとっては「ああ昔、『3時にあいましょう』(TBS系)の司会やってた人だ」という印象のほうが強かった。キャスター時代には、その持ち味である正義感あふれかえるコメントでお茶の間の眉をひそめさせ、ある雑誌のコラムが蓮舫氏を評して「社会派バカ」との称号を進呈していたことをはっきりと覚えている。


 というわけで、正直、あまりいい印象は持っていなかった。ところが、その懇親会で同席した際、「人は見かけで判断しちゃいかんなあ」と一瞬だけ反省した。蓮舫氏、意外と気配りの人なんである。


「これ、おいしいわよ」「産経さん、お酒足りてる?」。テレビで見ていた、眉間に皺を寄せる硬派イメージとはまるで違って、甲斐甲斐しく食事を取り分けてくれたり、お酒を作ってくれたりする蓮舫氏。「蓮舫ちゃん、意外といいオンナだろ」。同席した男性議員は私の耳元でこんなふうにささやいた。確かに、身近に接した蓮舫氏は魅力的な女性に映った。ただ、その好印象と同時に「いかにもテレビ業界を生き抜いてきた人ではあるな」とも感じた。


 その蓮舫氏が世間一般の注目を一気に集めるようになったのは、民主党が政権の座についた直後に始めた例の「事業仕分け」だ。「仕分け人」の一人として、次世代スーパーコンピューター開発費の予算を俎上に載せた蓮舫氏が、「世界一になる理由は何があるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」と発言し、一気にスターダムにのし上がったのはご存じの通り。


 だが、今思えばいかにも彼女らしい発言といえる。蓮舫氏の発言は常に矛先が固定されていると思う。それは、政府とか権威であったり、日本社会であったりと、「敵」としてはかなりの大物だ。まあ、古き悪しきジャーナリズムの影響をモロに受けているなあという印象は否めないが、ひょっとして彼女の中では、「強敵であるからこそ、自分の正義感が際立つ」という勘違いがあるんじゃないかとすら思わせる。いずれにしても、矛先がほぼ固定されているぶん、矛の可動範囲が狭い。


「2位じゃダメなんですか」発言も、前政府を仮想敵に見据えた彼女なりの正義感の発露と思えば、言いたいことは理解できる。「政府がやることは悪→スーパーコンピューターの開発も悪→1位になることも悪」という思考回路なのではないか。こちらの勝手な理解だが。


 ところが、彼女の「仮想敵」を「敵」と感じない人にとって、彼女の発言はトンチンカンでしかない。「3位より2位、2位より1位のほうがいいに決まってるだろ」で終わりである。


 彼女には、こういうトンチンカン発言が多い。最近も、安倍晋三首相と橋下徹氏が会食したことを「違和感がある」と批判していたが、橋下氏に「蓮舫さんが代表に就任した後、僕は蓮舫さんともご飯食べましたよね?それはOKで首相はダメな基準を教えてよ」とツイートされていた。安倍首相に矛先を向けたい一心で発した言葉だったのだろうが、「あんたが言うか」と強烈なピッチャー返しを食らった形だ。


 話を民主党政権時代に戻すが、私が彼女をこりゃだめだと感じたできごとが、いわゆる「国会内ファッションモデル」事件である。


 当時、行政刷新担当相に就任してちょっとした「時の人」扱いだった蓮舫氏が、ファッション雑誌「VOGUENIPPON」(2010年11月号)に登場。当時、42歳。独占インタビューの見出しは「私が走り続ける理由」だったと記憶する。インタビューとともに掲載された写真には、総額270万円のブランド衣装を身につけ国会議事場内でポーズをキメる蓮舫氏の華麗な姿がズラリ。でも後日、西岡武夫参院議長から口頭で注意を受けてしまった。


 直接の注意の理由は、蓮舫氏の写真とともに衣装の価格やブランド名が掲載されていて、「宣伝行為にあたる」ということらしいが、そんな建前よりも、私が看過できなかったのはインタビューにあった彼女の次の言葉だ。


 「ギャルからOLのお姉さんまで全員立ち止まる政治家というのは、私しかいない」


 自分を見て誰かが立ち止まることを想像してみてほしい。普通は「顔に何かついている?」あたりを考えると思うが、彼女はそうではない。明らかに、「私」の魅力で、誰かを「立ち止まらせている」シーンが想定されている。しかも「全員」が、だ。


 言いたいことは山ほどあるが、次の発言にはもはや、言うべき言葉も見つからない。


 「総理という選択肢も、私の中では否定していません」


 総理になりたくてなれなかった政治家は数知れずいるが、総理への就任を自ら固辞した政治家は伊東正義(元副総理)と小沢一郎(現・自由党代表)くらいのものだといわれる。しかし、彼女は「総理になってもいい」という。「なりたい」ではなく、「なってもいい」というところが重要だ。まだ、誰も「なってくれ」と言ってないのに。


 この2つの発言に、「自己」と「他者」の断絶を感じるのは、私だけだろうか。もしかしたら、蓮舫氏の想定通りの「他者」も存在する(した?)のかもしれないが、このところの民進党の支持率の低迷を考えるとき、この溝こそがその最大の元凶なのではと考えざるを得ない。こう言っちゃ身も蓋もない気がするが、「勘違い」という悪である。


 蓮舫氏のトンチンカンと勘違いが、民進党の足を引っ張っている。民進党議員も、ようやくそのことに気づき始めたようだ。遅きに失した感はなきにしもあらずだが…。(政治部次長 船津寛)


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